今日、福島県から帰ってきました。
建築家チームが津波で倒壊した家屋の調査のために福島入りし、その調査に同行させていただきました。
いわき市四ツ倉漁港周辺を訪ねたのですが、どのようにブログに書いたらいいのかがわからず、
これが現実なのだと、愕然とする時間でした。
海岸沿いは、すっかりがれきは片付けられていましたが、手つかずのところも多く、
漁船は陸側五〇メートルほどのところまで流されている、車はめちゃくちゃに壊れ、横転し、
中に人がいなかったことを願うばかり。
今は、こんなにも穏やかで美しい海が広がるのに、
海沿いの町は、まったく姿を消し、ただ砂浜になっている。
ここは、以前から美しい海岸線であったのではないかと、
町など、家屋などなかったのではないかと思わせるほどに、
穏やかな海の風景が広がります。
すべてが津波に飲み込まれてしまったのです。
復興が始まっているというよりも、復興の兆しを求め、現状と戦っている。
がれきの処分、残った家屋にたいする依存の気落ち。
この家屋がまだ住むことができるのではないかという期待。
けれど、多くの家屋は土台自身が傾き、全壊にあたる査定を受けています。
海岸の国道沿いに赤い旗を振る男性がいました。
全壊し、骨組しか残っていないセブンイレブンが、営業をしていました。
こんな光景に、胸を打たれます。
鉄骨の骨組しかないその場所で、セブンイレブンの旗を大きく振りながら、営業していることを知らせる店長。
缶コーヒーを購入すると、
福島にきていただき、ありがとうございます。
そんな風に声をかけていただきました。
心の中で、ぜひぜひ、続けててください、と祈らずにはいられませんでした。
復興がどうなされていくのか。
人々の感情と思い出がぎゅうぎゅうにつまったこの町の復興は、どうデザインされ、どう形になって行くのか。
何を残して、何を新しくしなくてはならないのか。、
その土地を、どう復活、復興していくのか、
きちんと考えていかなければなりません。
ベーネは、五年間、赤十字に義援金を届け続けると決めました。
1回で終わりではなく、復興の形が見えてくるまでは継続していかなくてはならないと思います。
私たちの関心がずっとずっと続くことが重要だと感じています。
被災地の方々が復興へと向かいあっているそのとき、
私たちは、ずっとずっとその時間に、寄り添うようにしていたいと願います。
関心を持ち続けること。
私は、今回の福島で、強く感じました。
ベーネのピアスの売り上げの5%を災害義援させていただくこと、
これを続けてまいります。
どうぞ皆様のご理解をお願い致します。
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