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2024.06.22

ーEverlasting 継続する美ー 彫り職人<川口和寿>の技術、感性がジュエリーの在り方を変える。

# デザインルーツ

生活と芸術の融合

今のジュエリーデザインは、感性とかインスピレーションとかイマジネーション、
いわゆる<右脳>から沸き上がるインスピレーションやイマジネーションでデザインされていたけれど、そうではなく、職人の技術、感性がジュエリーデザインの源となる、そんなジュエリーができないかと感じていた矢先に、出会った彫り職人 川口和寿氏の<彫り細工>。

右手に技術、左手に感性。

絶対的な技術を持つことで、常にその時代の感性を柔軟に採り入れることができる。
いつの時代でも色褪せることのない魅力を持ち合わせるジュエリーを創り上げる。
川口氏の彫りは、<洋彫り>と<和彫り>の融合。

タガネと呼ばれる鋼で出来た工具を使い、地金に彫りを入れていく技術のことを彫金といいます。
彫金には、日本で伝統的に伝えられてきた和彫りと、イタリアから世界中に広まった洋彫りがあります。
和彫りのルーツは弥生時代といわれ、神社仏閣や仏具の装飾を施す技術として受け継がれてきました。江戸時代にはかんざしや帯留め、刀の装飾として、和彫りの技術が花開きました。
それに対して洋彫りは、イタリアの伝統的な技法が世界の各地に伝わり、その地の文化に合った発展を遂げてきた技法です。

伝統の「彫り」を今に伝える

タガネを小さな金槌で叩きながら、手前に掘り進めていく和彫りは、洋彫りに比べて線が深くはっきりと刻まれ、太さの強弱や勢いを感じます。
地金を叩くたびに輝く面が生まれ、陰影を感じる仕上がりになります。

タガネを彫刻刀のように使い、手の力だけで彫り込んでいく洋彫りは、繊細な線を得意とし、細かな模様を生み出すことに長けています。
細かく打ち込んでいく和彫りと違い、一気に大きな面を削るため、シャープな輝きが生まれます。
どちらも古くからの伝統を受け継ぎながら、今に伝えられてきた素晴らしい技術です。
和彫りにも洋彫りにも、それぞれ得意とする表現があるため、どんな仕上がりを希望するかによって、使い分ける必要があります。

和彫りと洋彫りでは工法の違いだけでなく、使う道具も違います。
普通は和彫りか洋彫りか、どちらかの専門となります。
イタリアンジュエリーのような仕上がりを期待していたのに、何だかイメージが違ってしまった!
なんていう事がありますが、和彫りを得意とする職人が手がけたとしたら、そうなってしまうのは当然の事といえるのです。
和彫り、洋彫りの両方を極め、それを融合することのできる川口氏の彫りの技術、感性は、より多彩で複雑な表現をジュエリーに施すことがでけいるのです。

正確な技術を右手に宿し、左手の感性で豊かさを作り出す。
彫り職人 川口和寿氏の道具に対する考え方。

道具は自分自身の右手に、あたかも1本の指のように寄り添わなければならない。
自分の分身といえるほどに手に馴染む道具を、自分自身で調える。
新しい細工のインスピレーションが心にわき起こる。
それは、新しい道具を作るチャンス。

<古から伝わる伝統技法を再現し、進化させる。そのために、道具は自らがつくる。
だから魂がこもる>と川口氏は話します。

絶対的な技術を持つことで、常にその時代の感性を柔軟に採り入れることができる。
いつの時代でも色褪せることのない魅力を持ち合わせるジュエリーを創り上げる卓越の技と感性。
けれど、川口さんは、こんな話をしてくださいました。

<磨きの職人は、つまらないなと思って仕事している人多いんだよね>と言う話。

例えばブライダルリングのオーダーが入る。
そのリングに小さなスがあると検品が通らない。
そのスを攻めて磨きでスを消してくれ、とブライダルジュエリーブランドの担当者。

川口さん:そうすると変形しちゃいますよ。

ブランド担当:スは検品通らないので多少の変形はよいのでスを消してください。

<クレーム回避が主軸になったもの作り。>
形態が重視され、質感が後回しになる。
職人の技術は、その素材の持っている素質をさらに高め芸術へと導きます。
地金にスが入った箇所には、磨き削ぐのではなく、美しく精緻な彫りを施すことによってその本体の美しいフォルムを残しながら職人技が粋に施される。

職人の技術と感性が施されることで、無機質なメタルが生命を帯び、それを譲り受け身につけ共に過ごす人により活力が宿る。
メタルという無機質な素材が、川口氏の研ぎ澄まされた技術により文様を施される。
その紋様は、オーダーした方の心のうごきであり、シンボルであり、未来予測のモチーフであると強く感じます。

心の中に確かにあるのだけれど、なかなか表に表現として現れない、その心の模様が研ぎ澄まされた技術はにより、目に見えるものとして私たちの目前に現れる。
私たちの心の内が、川口さんの研ぎ澄まされた技術と、それを施す過程で無心に、一心に注入された思いでモチーフとなり表に現れるのです。

長い月日を越えてなお、毅然と美しく輝くと言うこと、これこそ<Everlasting 継続する美>。
10年、20年、30年経っても、常にその時代の持つ空気に寄り添いながらも新しく、<美しい>という言葉で表現されるジュエリー。
身につける女性の変化する美しさに、常に寄り添う柔軟性を持ったジュエリー。
まさに、川口氏の彫り細工で、このジュエリーが完成します。

皆様に、川口氏の彫り細工をごらにただきたく、ベーネ銀座サロンにサンプルを準備しました。
是非、お出かけください。
(ベーネ銀座サロンオーナー 内藤千恵)

※6月30日(日)、川口氏をお迎えして、サロンでliveイベント開催です。
この素晴らしい技術が施される瞬間にお立会いください。

※お問い合わせはこちらから♪
03-5565-0750(サロン専用回線)
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