かつては、宝石や鉱物は一種の生命体で、地中で遠大な時間をかけて、惑星の光を養分としていた育っていくと考えられていました。
ティファニー社の重役でもあり、鉱物学者であったクンツ博士によれば、
<宝石は硬いがゆえに星の力をその中にとどめておくことができる>
と考えられていたのだといいます。
宇宙と宝石の関係を調べていたら、美しい絵に遭遇。
天空からのメッセージを読み取る「占星医学」とも言うべき人体図。
人の身体が天体というマクロコスモスと深くつながる小宇宙であると考えた当時の人々の叡智と斬新な世界観を、わかりやすく端的に表現したものなのです。
そこで気になるのが【星座石】。
誕生石は知っているけれど、ヨーロッパでは、星座石がお守りとして関心が高いとか。
こんなエピソードを知ったら、星座石、興味深々です。
目次
星座石は運命の宝石!?
人間の肉体は黄道十二宮からなる。
世界で最も美しい本と言われる『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』。
暦頁の13葉までは季節ごとの人々の暮らしが描かれていますが、14葉目の裏には、「黄道十二宮人間」が、優雅に繊細に描き出されています。
15世紀初頭のフランスで描かれた「Zodiac Man」(黄道十二宮人間)。
楕円形のホロスコープの中に立つ女性は、頭部から足先までを12の部位に分けて、全身ゾディアック(天球を一周する太陽の通り道)という感じです。
まず、頭のてっぺんには牡羊が乗って、牡羊座を表します。
順に首のあたりには牡牛が乗って牡牛座、両肩あたりには二人の男女が乗って双子座、鎖骨の少し下あたりには蟹が描かれ、蟹座、獅子座は心臓と背中、乙女座は大腸と十二指腸、天秤座 はお尻、腎臓、副腎、蠍座は直腸、結腸、泌尿器、生殖器、
射手座は腰、肝臓、大腿部、山羊座は膝、骨、皮膚、水瓶座はふくらはぎ、足首、血液循環全般、魚座は足、リンパ腺に対応していると言われていました。
天空からのメッセージを読み取る「占星医学」とも言うべき人体図は、
人の身体が天体というマクロコスモスと深くつながる小宇宙であると考えた当時の人々の叡智と斬新な世界観を、わかりやすく端的に表現したものなのです。
星座石は運命の宝石!?
星座と宝石。その関係は5千年前、古代バビロニアに始まる。
(アルフォンス・ミュシャ「黄道十二宮」)
星座石は、宝石の色、硬度、輝き、成分などから占星術で利用される惑星や黄道十二宮の星座と 結びつける考え。
古く(5千年ほど前)より古代バビロニア発祥と言われ、占星術をもとに12の星座を守護する石として現代まで伝承されてきました。
自分の生まれ月に相当する黄道十二宮の星座と結びついている宝石 を身につける事で、星座の位置が悪いときは気運を補正し、運気が良いときにはさらに増幅する働きをすると言い伝えられています。
世界で最初の百科事典をまとめたローマ時代の博物学者プリニウスは、その集積の最後の巻を宝石に当てこの言葉を残しました。
<この自然界の驚異を知るには、たった一つの宝石をみるだけで十分である>
かつては宝石や鉱物は1種の生命体であり、地中で遠大な時間をかけ、星の光を養分としながらて育ち、さまざまな星の力を宿すと考えられ、ルネサンス時代に、貴族たちは護符としていたとか。
星の光によって育まれた宝石は、身に着ける人の星と共鳴し、その人を守り、幸運を授けてけてくれると、占星術では考えられています。
では、ここで、日本の心理占星術研究家 鏡リュウジさんがご紹介くださっている星座石の記事をご紹介します。
鏡リュウジさんはユング心理学をベースにした解説が特徴。
Facebookコメントはこちら