グリーントルマリンは長い間、エメラルドと間違われていた!?
古代エジプトでは、「トルマリンが地球から太陽へ虹の橋を渡って旅をした」という言い伝えがあり、トルマリンの多彩な色は虹の色が移ったといわれます。
ただ、ヨーロッパではずっとグリーントルマリンはエメラルドと混同されていました。
そのためグリーントルマリンそのものの由来や逸話などは、なかなか見つかりません。
この宝石が独自のものとして知られるようになったのは、オランダ商人がスリランカからトルマリンを持ち込んだ1703年以降のことです。
グリーントルマリンのグリーンは森の色を連想させる。
トルマリンのグリーンは、見ているだけで癒されるような発色と美しさで、エメラルドのように深みのある鮮やかな色というものではなく、ペリドットのように柔らかい色でもなく、限りなく森林の緑色のイメージに近いものです。
かつて、ヨーロッパを覆いつくしていた深い森。
その森を切り開くことから、人間の意識の目覚めと文明は始まった、といわれています。
古代神話、中世の騎士物語、ダンテの『神曲』、デカルトやルソーの啓蒙思想、グリム童話、近代詩など、さまざまな文学における
といっても過言ではありません。
グリーントルマリンの多くは強い多色性を持っています。
グリーントルマリンの色はエメラルドグリーンや、ミントグリーン、ピーコックグリーンなどバリエーション豊か。
大きな分類としてグリーントルマリンの中には、、ブルートルマリン色の強い「ミントトルマリン」、黄色味の入る「ライムトルマリン」など、「緑色」を表現するさまざまなネーミングが付けられています。
青みのグリーンが美しいとされていますが、色の価値は好みにもよるでしょう。
最も価値の高いグリーントルマリンとされるのは、ブルーグリーンで透明感があり、多色性のそれぞれの色が美しいもの。
その輝きはまるで深い森に差し込んだ一筋の光のようです。

左:クロムトルマリン 右:グリーントルマリン
グリーントルマリンのグリーンを作る元素とは?
トルマリンに多く見られるグリーントルマリンの色の起因は鉄によるものです。
しかし鉄以外が原因であるグリーントルマリンもあり、クロムやバナジウムを起因とするグリーントルマリンは深く鮮やかな発色を持ちます。エメラルドに似た鮮やかグリーンの発色と落ち着いたきらめきに癒されます。
クロムトルマリンは、光源によってカラーチェンジをするものもあります。一般的にカラーチェンジトルマリンと呼ばれているものはクロムトルマリンの一種です。
▼グリーントルマリンをご覧いただけるイベント開催してます。
→【1日限定】ルース販売会 in御徒町ルースショップ
ジュエリーコンシェルジュ 渡邉
Facebookコメントはこちら