3年ぶりのバンコクルース買い付けは、興奮の毎日でした。
今回は、海外との長い絆をもつベーネの背景に助けられ、今まで侵入することが出来なかった原石ブローカーとの縁にも結ばれ、原石からルースにカットしてもらえたり、カット、研磨工場にも出向くことが出来たりともりだくさん。
今回は、その現場の様子をご紹介します。

まずは、ピンクレッドジルコンの買い付け。
この工場は、原石を大量に買い付け、自社で研磨カット。
今回、この秋冬にぎらりと華やかに輝く赤のルースが1つのテーマだったので、ブラックティローズの豊潤な香りが沸き上がってきそうな発色のピースをセレクト。

レッドピンクジルコンは、サイズも発色もばらばらのロットからこれぞ!というルースをセレクトするのですが、Mサイズのジップロックにぱんぱんに詰まった量からのセレクト。

カラーセレクトしている中で、どうやらこのロットの中から同サイズのルースをセレクトできそうな気配。
カラーセレクトしたのち、5mmラウンドのみをさらに選びなおします。
そして、最後に中傷、インクルージョンの極端に少ないものをさらにセレクトしていきます。
そのふるいにかかり、残ったのはわずかに19ピース。
その19ピースをさらにポリッシュ、リカットを施してもらい、出来上がってきたのがこの写真。

まさにブラックティーローズの豊潤な香り満ち溢れるよう。
ぼてりとした厚ぼったさが一気になくなり、エッジが効き、精緻なファセットが際立ち、透明感強いギラギラ感が共存し、虹色の光までも沸き上がります。

これほどの量の宝石原石を見たのは初めて。
コメ袋大の袋にがさっと入っていたり、ジップロックのようなビニール袋にぱんぱんにつまっていたり。
原石ブローカーは、膨大な数の原石から、どのシェイプに、どのサイズにカットしていくのか決めているのですが、もういその目利きぶりには驚嘆!
原石をカット研磨する様子を見学させていただいたのですが、もう言葉もありません。
設計図があるわけではなく、カット研磨職人は指先の感覚だけで原石を美しいルースに加工していきます。
カット研磨職人さんは、男性も女性も若い方ばかり。
目の鋭さ、指先の鋭敏な神経、迷いのない確かな技術。
宝石の集積地バンコク。
そのクオリティーを支える職人技です。

上の動画の研磨カットを終えたルースの中から、今回は芍薬色、赤のスピネル2ミリを厳選セレクト。
果てしないセレクトの時間でしたが、原石からの研磨カットを見た後なので、どのルースもいとおしくて。
この芍薬色のスピネルや、ブルーグリーンサファイアを合わせたらどんなに素敵だろうと、妄想が止まりません。

このブルーグリーンの、まさに森林の気配を持つカラーと芍薬色のスピネルは、きっと素敵なハーモニー。
今回の買い付けの半分は、こうして原石からカット研磨されたそのフレッシュなルースの中から相当に色にこだわりセレクト。
さらにポリッシュをかけてもらい、もうぴかっぴか!

原石があって、カット研磨がその場でしていただけるならと、スペシャルリクエスト。
今年の秋冬をテーマにどうしても買い付けたかった真っ赤な宝石をここで手にできるのか!

すると、目の前に現れたのはがロードライトガーネット原石。
ほぼ無傷の原石とのこと。
照明を当てるとその内側が燃えるような赤で充満。
なんともエキゾチック。
この原石からアッシャーカットができるかとリクエスト。
もちろんとのこと。
ただ1つの原石から7ミリのアッシャーカットは2つできるけれど、8ミリサイズになると1つの原石から1つのルースしかカットできないとのこと。
世界でたった1つの原石から、たった1つのルースが誕生する!
そのなんともあらがえぬ魅力。
8ミリのアッシャーカットガーネット誕生!

かくも美しき深紅のロードライトガーネット アッシャーカット誕生!!
溜息。
(ベーネ銀座サロンオーナー 内藤千恵)
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