ご存知の通り、パライバトルマリンはブラジルの最初の取れた州の名前にちなんで命名されたネオンブルーのトルマリン。
鉱山は、パライバ州とリオグランデノルテ州にまたがっている。
パライバ州側の鉱山はバタリア鉱山(Batalha)である。
しかしこの鉱山は採掘量が少なく間もなく閉山してしまった。
そしてその反対側の出口にあるリオグランデノルテ州にあるのが二つの鉱山であった。
1つがパレリャス鉱山(Parelhas)でもう1つがキントス鉱山(Quintos)である。
しかしまたキントス鉱山も廃鉱の運命をたどる。
残ったただ一つの鉱山がパレリャスである。
ここは非常に埋蔵量が豊富でいまだに採鉱をしている。
そしてその品質は安定していてサイズの揃ったロットも可能である。
その後パライバトルマリンはアフリカ大陸でも産出されたが銅の含有が少ない為色がどうしても薄くなってしまう。
カラーストーンにとって色の濃さは命取り。
内藤は2mmラウンドブリリアントカットでミル打ちクロスペンダントを作るらしい。
ということは、どうしてもブラジル産を使うしか方法がありません。
アフリカ産ではどうしても色が乗ってきません。
しかしブラジル産は入手過程がかなり限定されていて困難を極めます。
しかしここは運命のいたずらであろうか、実はパレリャス鉱山のオーナーの一人は、
私が宝石業界に入って一番最初に出会ったアフガニスタン人のZaheer氏であった。
実は30年前に彼がラピスの原石を売りに日本に初めて来た時の話である。
当時当社が昔の社屋であった頃、TBSの取材班が通りを歩いてきて、何事かと思っていたところ、Zaheer氏がテレビカメラと一緒に当社に入って来たではありませんか。
びっくりしている間にインタビューが始まり、原石の買い付けの交渉が始まりました。
しかしそうこうしているうちに疑問が生じてきました。
もしかしてこの原石の支払い金額は、当時戦争をしていたアフガニスタンの武器の製造に使われるのではないかということです。
怖くなった私は即刻商談を中止しました。
でもあとから聞いたところ、そんな心配は全くなかったの事で、いまだに会うと語り草で笑い話になります。
そんなことで彼は私の非常に仲の良い友達の1人になりました。
今回この企画の話をしたら彼は喜んで特別にロットを作ってくれました。
アフリカ産ではない、今は貴重な正真正銘のブラジル産の色の乗った魅惑の私の運命の宝石パライバトルマリンの特別企画、
いかがでしょうか。
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