私をデザインに駆り立てる3つの言葉
1 ココ.シャネルの言葉。
私にとって1日ごとにものごとは単純になっていく。
なぜなら、1日ごとに何かを学ぶから。
何かが複雑に見えるということは、理解が浅いということ。
何事も理解が進むほど単純に思えてくる。
2 長男の言葉。
微分は次元を1つ下げる、積分は次元を1つ上げることだと。
例えば、線を微分すると点になり、点を積分すると線になる。
線を微分すると点になり、その点の持つ勢い、 スピードがわかる。
3 一級建築士の友人の言葉。
空間を微分すると線になる。
そうすると、無駄な線、余分な線が見えてくる。
それを、どこまで削除できるかだ。
すると、残った線に強さが宿る。
私たちの日常は、自然界に現れる豊かな曲線に包まれている。
ベールのように私たちを包み込む光。
清らかに流れる空気、そよぐ風。
とどまることなく流れ、湧き上がり、ほとばしり出る水。
私は、そんな曲線をジュエリーで表現したいと感じていて、そのときに、この3つの言葉が思い出された。
自然界に現れる豊かな曲線を微分して現れるその点の勢い。
その点が上に急速に上がろうとしているのか、ゆったりと弧を描くように放たれるのか、静かに下方に流れるのか。
線を構成する点の持つ勢いに思いを寄せると、なんとも美しい素描が出来上がる。
素描=エスキス 複雑に作りこんでしまうのではなく、点の持つエネルギーを考える。
上面をさらったような考え方ではなく、その点の持つ勢いを深く考え、想像する。
深く考え、想像し、その点を連ねると現れる線は、とってもシンプルになる。 そう、何かが複雑に見えるということは、理解が浅いということ。
何事も理解が進むほど単純に思えてくる。
シャネルの言葉に回帰する。
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