【バイヤー:ふじもと】
ふじもとが個人的に一番好きな珊瑚、それは「サルジ珊瑚」です。
このなんとも言えない色、
朱赤。
サルジ珊瑚にも色幅があります。
1,2のカラーは血赤珊瑚の赤に似ていますし、6はかなりオレンジみが強い色です。
もちろん6までじゃなくて薄いものはもっともっとありますが、
あくまでもジュエリーにして美しい色ということでここまでの色幅から見せてもらっています。
ベーネでは、この中でもさらに3~5をセレクトして買い付けています。
日本人は世界の中でも血赤珊瑚を好む傾向が強いと言われていますが、みなさんはいかがですか?
サルジ珊瑚の1,2のカラーを血赤珊瑚として売られているところもあるようですが
基本的にサルジ珊瑚と血赤珊瑚はそもそも珊瑚の種類が違いますし
私自身、サルジ珊瑚にしかない魅力をやっぱりご紹介していきたい。
そして正直、サルジ珊瑚の血赤色っていうのには惹かれないのも事実。
サルジ珊瑚は地中海沿岸が産地ですが、1,2カラーは特にスペイン沖で採れるんです。
この海域で採れる珊瑚は、ゴツゴツと節ばった状態のものが多い。だからどうしても加工したときにキズけが多くなる。
逆に色が明るいものはフランスやイタリア沖でよく採れます。
逆にこっちはすべすべした肌の珊瑚が採れる。だからキズけの少ない素材になる。
色が濃いから、いい素材ってわけじゃない。
で、私は・・・両方のいいとこ取りをしたいので、
色は朱赤が強く、キズは少なめ、というものを1粒1粒選り分けています。
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「よしっ、これと、これはOKね」 | 「地味ですが、一粒一粒しっかりとチェックしています」 |
珊瑚ってね、ダイヤや色石を選ぶようにはいかないんですよ。
なんていうかね、もっともっと個性が強いっていうか、1粒1粒主張が激しい・・・(笑)
生き物が作る素材(私たちは“有機物”って言います)だから、同じようなものが無い。
だから、とっても奥深い。
ジュエリー業界に15年。身につけるのはやっぱりダイヤ、って言っていたアラフォースタッフが、
サルジ珊瑚のジュエリーを着け始めた途端、もう着けていない日はないってくらいに愛用中。
彼女いわく、「ユニ○ロの服も、なんかおしゃれに見える」らしい・・・です。
私は商品企画もしていますが、サルジ珊瑚の赤は洋服を高く見せる。
ルビーの赤やガーネットの赤、じゃなくて、サルジ珊瑚の赤が、なんですよ。
これはもう鉱物では出てこない滋味深さなんだと思う。
天然石の証として、鉱物は触れると「冷たい」ひんやりしている。
不思議なんだけど、珊瑚はぬくもりがあるんですよ。
そんなことを考えながら、今日も1粒1粒指でつまみながら選り分け中・・・
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