【バイヤー:ふじもと】
会社の倉庫で、なんとも不思議でエレガントな薔薇を見つけました。
それが「コンクシェル」の薔薇。
ほら、真ん中がピンクで周りにいくにつれてアイボリーカラーにグラデーションするなんともいえない美しさ。
コンクシェルは、ピンク貝とも呼ばれ、あの、養殖が不可能な天然真珠、コンクパールの母貝です。
コンクパールが幻のパールと言われるのにはわけがあります。
多くの真珠貝(真珠の母貝)が二枚貝であるのに対し、ピンク貝は巻貝。
その構造から、真珠の核となる粒子が入り込みにくく、
ごく稀に入った粒子もすぐに排出されてしまうのだそうです。*1
また、20世紀中頃には、食用としての採取が増加。
その後、過度の採取で数が減少したため、ピンク貝の採取を禁止する地域が増え、
コンクパールが超稀少なパールになったのと同じくコンクシェル自体も増える見込みはありません。
ただ、人気で超稀少というコンクパールの母貝であるために、
ピンクカラーの貝をなんでもコンクシェルとうたっているところも多いのです。
本当は輸出入に制限のある素材のため、誰でも取り扱いできるものではなく、
コンクシェルを輸出入することができるという
正規のライセンスを持っているサプライヤーは、実は非常に少ない。
ベーネは、
全てのコンクシェルを正規ライセンスを持つサプライヤーからバイイングしています。
安心してお求めいただければと思います。
コンクシェルの産地であるカリブ海。カリブ海に面するコロンビアからはるばる来たもの。
そしてもうひとつ、今回ジュエリーにした薔薇は厚さが10mm前後あるものばかり。
これは、貝自体もかなり大きく、巻きが厚いものでないと彫ることができません。
最近は、採取が禁止されている地域が多く、大きい貝もとても稀です。
だから、今後、こんなカメオなんかもどんどん少なくなっていくでしょうね。
このように美しくピンク~ホワイトにはならないのです。
ご希望のお客様には販売することもできますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。
*1 多くの養殖真珠にとって、真珠を作る過程は、自分のおなかのなかに異物を抱えた状態なのでそれを外にだそうという働きは必然です
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